機能訓練とリハビリの違いは?

似ているようで違う2つの福祉サービス

機能訓練とリハビリ。2つとも、失った体の機能を取り戻す点においては同じです。あまりにも似ているため、介護に取り掛かるスタッフも勘違いしている方は少なくありません。2つの違いをきっちりと見極めなければ、後で大変なことになります。
そこで機能訓練とリハビリの違いについて、ご紹介いたします。2つの違いを把握し、適切な介護を受けて下さい。

対象者が違う

機能訓練とリハビリの違いは、対象者でしょう。リハビリの場合は医師の指示にもとづいて、行われます。主治医の判断で、リハビリが適切となった人が対象者。症状が安定しているのが、絶対条件。対象者は居宅要介護者になります。
機能訓練は、医師の診断関係なく取り組むことが可能。医師の免許を持っていないスタッフでも、機能訓練をおこなうことができるのです。ただ素人判断は厳しいので、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などの専門家が、携わることになるでしょう。時には加西市にある機能訓練施設のように、ジムにあるようなマシンを使って行われることもあります。

目的が違う

機能訓練とリハビリの違いは、目的にもしっかり出ています。リハビリの目的は、機能の維持と回復です。全人間的復権と呼ばれ、人間らしく生きるために必要となる能力を身につけるためにあります。なんのこと状態でしょうが、超絶簡単に言えば「治療」です。例えば怪我が原因で、腕が動かなくなったとしましょう。医師の診断の元で、再び腕を動かせるようにするのが「リハビリ」です。
機能訓練の目的は、改善と減退防止になります。治療としてではなく、体の機能を維持して改善するのが機能訓練です。怪我が原因で腕が動かなくなった場合、腕の筋力が落ちないように手掛けるのが「機能訓練」になります。

重なっている部分もあるので難しい

機能訓練とリハビリの違いは、言うほど明確にはなっていません。訓練内容が、機能訓練とリハビリで重なることもしばしば。重要なのは、介護を必要としている人に訓練内容が合っているかどうかです。
それぞれに合った方法で取り組んで、改善に努めていきましょう。