保育園は、0歳から小学校入学前までの未就学児を対象とした施設です。この頃は心身ともに成長・発達がめざましく、年齢はもちろん一人ひとりに応じた対応が不可欠となります。
メディアなどでも、保育園に通う子どもの事故が報じられることがありますね。事故が起きてから学ぶべきこともありますが、それ以前に起こるリスクを最小限にするために、日頃から園全体での対策を行う必要があります。
保育園で起こり得る事故とは
保育園では災害や感染症などさまざまな防止策が必要ですが、今回はその中でも起きるリスクが高い「事故」について解説します。
例えばよくあるのは「遊具やおもちゃが壊れている」「大きいサイズやフード付きの服を身につけている」「園内で走り回る」など。見ただけで原因がわかるものは、スタッフや保護者と共有・改善がしやすいといえます。
しかし誤飲や窒息、アレルギーやなどは個人差も大きく、命に関わる重大な事故につながる恐れがあります。対策したからもう安心、ということはなく、日々の子どもの体調などをみながら常に新しい情報を共有する必要があります。
事故を防ぐために!日頃から徹底すべき危機管理とは?
子どもの事故を防ぐためには、まず危険予測をすることが大切です。園内で「どのような事故が起こり得るのか」「事前に対策すべきことは何か」を、過去の事例も含めてスタッフ全体で共有します。共通の認識を持つためには、マニュアルの作成やインシデントレポートの活用が挙げられますね。
また、保育士は一度にたくさんのことをこなしています。そのため、忙しい中すべての業務を1人で完璧に進めることは難しいです。ダブルチェックや申し送りの徹底など、複数の目で何度も確認できる環境づくりも大切です。
子どもの世界に「絶対に大丈夫」はない
保育園の危機管理は、日々の小さなことの積み重ねでもあります。一見意味がないように思えても、実は事故などのリスクを抑えていたということもたくさんあるのです。
子どもは予測できない思わぬことをするので、絶対に大丈夫だと安心できる瞬間はありません。特に子どもが大勢集まる保育園では、たくさんの目で守っていくことが大切です。
必要に応じて子どもや保護者とも情報共有しながら、利用する側も協力して子どもの安全を意識していきたいですね。